生活を良くします - 怠惰なプログラミング

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外資系でエンジニアをやっています。便利なサービスや商品、プログラミングで作ったものなどを紹介していきます

日本で航空宇宙工学が学べる、勉強ができる大学・大学院とJAXAへ採用されやすい学部 〜 電気系・機械系の就職は有利・不利?

宇宙工学について

宇宙工学を学びたい人が増えている

宇宙兄弟

すごく面白くて宇宙への興味も持てる。子供の時に読みたかった。

兄は、優秀だが自分の能力を信じられず、ネガティブ思考に陥りがちな青年・ムッタ。
ムッタは失業という挫折のさなか、幼い頃に弟と誓い合った夢を取り戻し、 「宇宙飛行士になる」という夢をすでに叶えていた弟・ヒビトの後を追い始める。 弟の背を追う形で、数々の困難を乗り越えて、宇宙飛行士になったムッタ。 ヒビトは日本人初のムーンウォーカーになるも、宇宙飛行士になってからはじめての大きな挫折を経験し兄をはじめとする周囲の人に支えられて、必死に乗り越える。 「俺らは生きて、二人で月面に立とうぜ」 兄は先に行く弟に導かれ、弟が立ち止まった時には兄が優しく背中を押し、二人は「夢の続き」に向かって走り続ける。
出典:宇宙兄弟のストーリー | 『宇宙兄弟』公式サイト

原作は漫画でめちゃくちゃ面白いです。兄弟愛もこの漫画の大きなテーマの一つですしそれが十分に発揮されています。また結構頻繁に出てくる宇宙豆知識みたいなのも普段接することがないのでとても楽しめます。

一番面白かったのが、宇宙飛行士の選抜試験ですね。筆記試験と実技試験?みたいに分かれているのですが、そもそも筆記試験でも倍率が凄まじいですし、問題自体も結構難しそうです。でもまだ筆記試験が難しいだけなら他の司法試験や公認会計士試験など、いくらでも難しい試験はあります。じゃあ何が面白いのかと言われたらかなりユニークな実技試験?です。

宇宙空間を模した密閉空間に受験者たちを閉じ込めてそこでのストレスチェックや問題解決能力を測る試験のようです。NHKかどこかのテレビで見たのですが色のついていないジグソーパズルをやらせたり、部品が足りないままでおもちゃの組み立てをさせたりとかなり変わった試験をやっていました。

たまにJAXAが被験者を募集しているのですが、これと似たようなことをやっているのでしょうか。二週間で38万円の報酬が出ます(募集の締め切りは過ぎています)。

最終的な倍率はだいたい100〜500倍くらいになるそうです。このように面白い漫画がアニメ化され映画化されたことで宇宙飛行士になるという選択肢がより知られるようになりました。


JAXAの小型ロケット打ち上げ予定

JAXAへの就職 ≠ 宇宙飛行士です。

JAXA(宇宙航空研究開発機構‬‬)の多くは技術者と事務職の人で、宇宙飛行士は本当に少数の人間だけです。ですからJAXAに就職すれば宇宙飛行士になれるというわけではないのですが、それでも宇宙に関われる仕事には違いありません。

この技術者たちのおかげで宇宙関係の研究なども行われています。小型ロケット(ss520)を1月11日に打ち上げる予定が迫っているなどますます注目されています。

JAXAへの就職について

JAXAの構成員の多くは技術者と事務職の人なのですが、採用の難易度はかなり高いですね。知り合いに聞いたのですが、採用者の出身大学も東大・京大・東北大・東工大などの工学部が多いと言っていました。一応学歴で有利不利にはなりますが、それだけで決まることはなく工学部でロボコンや高専出身、何か成果を出した人ならチャンスはありそうです。

あまり知られていませんが、電気電子工学・機械工学科・精密工学科などの学部はJAXAの就職にはかなり有利になります。なぜならJAXAに行きたい人の多くは航空宇宙に進むため、機電系の中では倍率が低めになるからです。JAXAに就職したい人はみんな宇宙工学系に進みますが、宇宙工学というのは分野が多岐に渡っているため当然電気を使った精密機器を作る必要があります。しかも通常の精密機器ではダメで宇宙でも耐えられるような特殊なものが必要となってくるので電気・機械の研究をしてきた人材への重要は安定して高いです。安定した電気の送電と機械での制御というのはそれだけで無数の研究テーマが生まれるくらい奥が深いんですよね。

そういうわけで電気電子・機械工学科の人材はかなり求められているためJAXAへの就職がかなり穴場になっているはずです。でもまあ行きたい学部に行くのが一番ですが、目的のための選択肢は割とあったりするので調べてみると良いと思います。

ちなみに自分が受けた時は、就職試験とかは普通のweb試験だったような気がします。

日本で宇宙工学を学べるおすすめの大学・大学院

東京大学 大学院

もともと東大の宇宙航空研究所とその他の国の研究所が統合されてJAXAになったので、JAXA内の宇宙航空研究所に研究室を持っていたりします。

普通にJAXAの研究者と共同で研究したり、宇宙関係のプロジェクトを回していたりとJAXAに就職したいならここを選んでおけば間違いなさそう。少なくとも就職してから思っていたのと違う!みたいなミスマッチは少なくなります。

どの専攻を選ぶかによってどの研究室に行けるかが決まるのでちゃんと募集要項と研究室ホームページを読みましょう。あとは在籍しているメンバーがどの専攻出身なのかもちゃんとチェックしましょう。

学部入試と比べると、大学院の院試は頑張れば合格しやすいので頑張ってください。

航空宇宙工学科

航空宇宙工学科では、流体、構造・材料、飛行・制御、推進など、さまざまな工学分野のバランスの取れた"統合"が要求される。研究者や技術者には、最先端技術を理解できる知性だけでなく、異なった学問分野の知見を統合して、新しい価値を創り出す能力が求められる。
出典:東京大学航空宇宙工学専攻

東大の中でも人気の学部で、入るにはちゃんと入学後も勉強しないと進振りで弾かれます。宇宙が好きな人と飛行機が好きな人に別れているイメージで、エンジンの音でどの飛行機か当てることができる学生が毎年何人か進学するらしいです。だいたいこのまま大学院の航空宇宙工学専攻に進学する人が多いです。

航空宇宙工学専攻

宇宙系のプロジェクトに追われていたり共同研究で忙しそうな感じ。JAXA内の宇宙航空研究所は神奈川の相模原にあるのでここに在籍している人は東大の相模原キャンパスで活動していそう。

就職実績を見ると思ったよりも宇宙系の仕事をする会社・官公庁に就職する人は少なく、だいたい2割くらいでした。JAXAの初任給はやや低いのでそれが影響しているのでしょうか。

電気系工学専攻

電気を究めて宇宙をめざすために、敢えて航空宇宙学科でなく電気系を選びました。宇宙をやりたいなら電気系は穴場!宇宙研究に電気電子機器は欠かせません。その点、東大電気系はアルゴリズムから回路まで、ソフトもハードも幅広い領域をカバーしている学科ですし、そうした素養を持つエキスパートとして宇宙に関わることができるのです。
出典:先輩からのメッセージ|東京大学大学院工学系研究科 電気系工学専攻

電気・機械系の学部出身者はJAXAへの就職で穴場という話をしましたが、そもそも電気系の専攻でも宇宙系の研究をしています。電気・機械のバックグラウンドを持っているので違った観点から研究ができるのでしょう。研究というのは特殊なのでバックグラウンドが必ずしも活かせるとは限りませんが、有利にはなります。

東京工業大学 大学院

機械宇宙学科においては,宇宙に象徴される極限環境下において要求される高度な先端機械工学の基礎的素養を教授すると同時に,あらゆる知識を総合し具体的 な「もの」を作り上げる創造的システム開発能力,さらに指導力・企画力・国際性などを兼ね備えた指導的なエンジニアの育成を目的としています.
出典:東京工業大学 機械宇宙学科:学科案内:機械宇宙学科とは

機械宇宙工学科があるそうです。

ここでも機電系の学生の宇宙関係の研究との親和性の高さが見受けられます。かなりおすすめだと思ったのですが、大学院からの募集はしないみたいです。学部で入るしかないのでしょうか。

本学では、2016 年4 月より、学部と大学院が一体となって教育を行う「学院」が創設されます。そのため、機械宇宙学科では、2016 年4 月以降の新規学生募集は行っていませんのでご注意ください。

京都大学 大学院 

航空宇宙、特に宇宙は、今21世紀において、最大のニューフロンティアの一つであることにかわりはなく、航空宇宙工学は、種々の工学分野の極限的な先端技術を必要とする最先端工学・総合工学といえます。 航空宇宙工学の関連分野では、航空宇宙という過酷あるいは未知な環境における極限的な工学諸問題に対して、革新的でかつ高い信頼性を有する先端技術を開発していくことが常に求められています。
出典:概要 - 京都大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻

京都大学の航空宇宙工学専攻です。やはり宇宙関係の研究ではどうしても機材が必要で資金が必要になるので国立大学が有利ということになりますね。


大学院入試を受けるならこの一冊。


名古屋大学 大学院、九州大学 大学院などもおすすめです。大学院からの受験でも前もって準備しておけば不可能ではないです。しかも大学ごとに院試の日程は違うのでたくさん受けることができます。

筑波大学 大学院

研究対象としては、航空機・ロケットエンジン・宇宙構造物等の航空宇宙機器、地震防災や建築構造物、河川・海岸・湖水・地盤などの水域および陸域環境、火力・原子力・MHD・新エネルギーなどのエネルギーシステム等が挙げられます。最先端のメカトロ技術や計測技術、コンピュータ・シミュレーション等を用いて、現象の物理的モデルの構築や各種機器の設計・製作を行っています。
出典:筑波大学 大学院 構造エネルギー工学専攻:当専攻について - 機械・土木・建築・航空・宇宙・原子力・電気・環境・エネルギー

エネルギー工学主専攻と環境開発工学主専攻で航空宇宙について学ぶことができます。環境開発工学主専攻では力学とコンピュータを中心に各分野を融合した形でそれぞれの専門性を発揮して研究を行い、エネルギー工学主専攻では電気・電磁気・熱・流体・コンピュータなど機電系よりの分野を融合させて研究しているようです。コンピュータを強調するのは流石に筑波大学だなと思ったのですが、航空宇宙ではもちろんコンピュータの知識はとても重要です。実際に宇宙空間でのシミュレーションをやったり物理・数学のシミュレーションをしたりする必要があるからです。実際に宇宙に行ってぶっつけ本番で実験開始なんてコスト的にも安全的にもできないのでコンピュータの勉強が俄然重要となってくるわけです。

筑波大学大学院システム情報工学研究科構造エネルギー工学専攻・宇宙推進工学研究室という研究室もありそこでは人工衛星や惑星探査機等のエンジン(宇宙推進機)に関する研究を行っているそうです。

筑波といえばJAXAの筑波宇宙センターなどがありますし、一般人でもJAXAの見学ができるようです。筑波宇宙センターは筑波研究学園都市の一画にあり、人工衛星やエンジンなど宇宙に関係する研究をおこなっています。

宇宙推進工学研究室 | 筑波大学

名古屋大学 大学院

航空宇宙工学専攻には空力・推進講座と構造・制御講座の二つの大講座があり、流体力学,推進エネルギーシステム工学,電離気体力学,構造力学,宇宙航行力学,制御システム工学などさまざまな分野から、航空機,ロケット,人工衛星などの新技術開発に取り組んでいます。

名古屋大学大学院の航空宇宙工学専攻です。やはり名古屋大学でも制御システム工学や電離気体力学といった機電系の要素が多めに入っています。名古屋大学でも同じく学部生は基本的に大学院に進学して研究を続けます。修士課程で多くの学生が就職活動をすることになりますが、宇宙系に進学する人は少ないようでした。

もともと宇宙開発機構は採用人数もそこまで多くのないので、他のメーカーでの似たような分野の研究を続けるのでしょう。航空宇宙工学では機電系の知識を多く必要としますが、言い換えれば機電系の知識は身につくようになるということです。そうなれば自動車・機械・情報・電気電子・造船・電力などの分野への就職はとても強いですし、おそらく学内推薦もそれなりに強力でしょう。

またこの名古屋大学の大学院では「フロンティア宇宙開拓リーダー養成プログラム」というプログラムがあり、年間の経済的援助が受けられたり海外の宇宙開発機関であるNASAでの長期インターンシップなどの機会も与えられるというすごいプログラムが用意されています。経済的な理由で博士課程を諦める人を減らすだけでなく、プログラムで学べる内容も興味深くこれだけでも人を集めることができそうです。

通常の修士、博士の研究に加えて、理工学で共通に学ぶ基礎(Minima-A、B)、専門コースワークや、海外あるいは企業に3か月以上滞在する長期インターンシップ、ChubuSat特別研修などを通して、産業界にも貢献できる博士を育てます。博士課程に進学を決意した学生は、修士1年からプログラムに参加し、RA雇用による経済支援(年間約100万円、博士後期課程ではsRAに採用されると年間200万円、留学生特別枠あり)も受けられます。
出典:フロンティア宇宙開拓リーダー養成プログラム | 名古屋大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻

まとめ

  • JAXAが注目されている
  • JAXAへは航空宇宙・機電系から就職できる
  • 宇宙関係の勉強ができる大学院をリストアップした